濃いめのルビー色、程よい酸味と苦み。カシスなどの黒果実のアロマが強く、次第に樽由来のカカオやナッツなどの芳ばしい香り、さらにシラー特有のスパイシーな香りが強く重なりあう。滑らかで柔らかな果実のコクがバランスよく、余韻を残すほどに味わえます。オリ(沈殿物)があるため、飲む半日〜1日前には立てて保存し、抜栓は1時間以上前。温度は18度がおすすめです。ビーフシチューなどにもよく合います。
使用されるブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン/シラー/ツヴァイゲルト/ブラウフレンキッシュの4種。ひとつひとつ手積みしたブドウを工場で選別し、一番良い物だけがTENNO ワイン用になります。1492年に製造されたワイン樽を使用し、そこで約24ケ月熟成させ、TENNO ワインとして出荷されます。
オーストリアにおける比率は比較的一定している。カベルネ・ソーヴィニヨンは特にそのスパイシーさがあるため、メルロ、ツヴァイゲルト、そしてブラウフレンキッシュとのキュベ・ブランドに用いられる。バリック熟成はとりわけ必須で、というのはそれがこの品種の個性を完全に引き出すからだ。実はオーストリアで、非常によく熟したブドウから、上品で複雑なカベルネも造る事ができる。
(写真:© AWMB/Armin Faber)
90年代後半になってからようやくそのワインが造られるようになった、オーストリアにおいては非常に歴史の浅い品種ながら、気候的にはカベルネよりはるかにポテンシャルを発揮しやすい。とくにブラウフレンキッシュが好む石灰岩の斜面で黒いベリーとミネラル、スパイスやユーカリ、シーダー風味を秘めた、硬質な魅力を発揮する。
(写真:© AWMB/Armin Faber)
果実酸味主体のオーストリアらしいスタイルは、滑らかかつまろやかで、愛らしいチェリーのアロマ(香り)と微妙なスパイスの風味を出す。力強いインターナショナル・スタイルはブラック・チェリーのアロマ、深い果実風味と程よい渋みを呈する。そうした複雑なスタイルであっても、ツヴァイゲルトは実にバランス良く調和がとれている。
(写真:© AWMB/Armin Faber)
この晩熟品種の典型的なブーケ(熟成香)は、森のベリー類や繊細なスパイスに特徴づけられる。ブラウフレンキッシュに味わいは、はっきりとした酸を伴い躍動的で情熱的だ。堅固な骨格と強い渋みがあり、熟度を増すとヴェルヴェットのようにたっぷりと多面的な味わいがあるワインへと変化する。
(写真:© AWMB/Armin Faber)
※Tenno ワイン2010年の場合。ブドウの%は毎年変わってきます。